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専任技術者(専技)の要件をわかりやすく解説

建設業許可

公開日:2025/11/15

更新日:2025/12/1

――新宿区の行政書士がポイントだけ整理します――

「建設業許可を取りたいけど、専任技術者って結局ナニ?資格がないとダメ?」
新規相談のとき、先生の顧問先からまず聞かれるのがここです。

このコラムでは、「専任技術者 要件」で検索してきた人にも分かるように、
新宿区で建設業許可を扱う行政書士の立場から、

  • 専任技術者ってそもそも何者?

  • どんな人なら専任技術者になれる?(資格/実務経験)

  • 一般建設業と特定建設業の違い

  • ありがちなNGパターン

を、実務ベースで整理します。


1.専任技術者(専技)って何者?

まず定義からサクッと。

専任技術者とは
「営業所ごとに、常勤で置かなければならない“技術面の責任者”」のこと。

  • 建設業許可を受けるには、
    各営業所ごとに1人以上の専任技術者を置くことが必須条件です。

  • 名義だけ貸している“幽霊専技”はアウトで、
    実際にその営業所に常勤していること(専任性)が求められます。

要は、発注者や元請に対して

「この会社には、ちゃんと技術が分かる責任者がいますよ」
と示すための要件です。


2.専任技術者の「2つのハードル」

専任技術者の要件は、大きく分けるとこの2つ。

  1. 技術力の要件

  • 一定の資格

  • または一定年数の実務経験

  • 専任性の要件(常勤であること)

  • その営業所にフルタイムで勤務していること

  • 他の会社と兼務していないこと など

この両方を満たして、はじめて「専任技術者」と認められます。


3.一般建設業の専任技術者の要件

まずは一般建設業許可の専任技術者から。

3−1.パターン① 国家資格などの「資格」でクリアする場合

いちばん分かりやすいのがこれ。
たとえば──

  • 1級・2級施工管理技士

  • 一級・二級建築士

  • 技術士 など

建設業法で定められた資格を持っていれば、
その資格で対応できる業種の専任技術者になれます。

(例)

  • 2級建築施工管理技士 → 建築一式工事、内装仕上工事等の専技

  • 2級土木施工管理技士 → 土木一式工事、とび・土工工事等の専技

資格でクリアできる場合は、
実務経験年数は問われません。

3−2.パターン② 実務経験でクリアする場合

資格がない場合は、「実務経験」で勝負することになります。

  • 高卒・中卒などでもOK

  • ただし、許可を取る業種に関する経験が一定年数必要

年数の目安は──

  • 学歴なし・中卒:10年以上

  • 高卒の関連学科:5年以上 など
    (※細かい年数や学科の取り扱いは、都道府県の手引きで要確認)

ここで注意したいのは、

  • 「現場で手伝ってました」程度ではダメ

  • 請負工事に従事していたことを証明できる資料が必要

という点です。

実務経験の証明に使う書類の例

  • 工事請負契約書

  • 注文書・請書

  • 請求書・領収書

  • 工事写真(看板・現場配置図などが写っているもの)

などを期間分しっかり揃える必要があります。
ここが、現場ベースの一人親方・職人さんにはかなり大きなハードルです。


4.特定建設業の専任技術者の要件はもっと厳しい

特定建設業許可の専任技術者は、一般より一段階ハードルが高くなります。

4−1.パターン① 上位資格でクリアする

典型的には、

  • 1級施工管理技士

  • 技術士

などの上位資格が必要になります。

2級施工管理技士では対応できない業種も多いので要注意。

4−2.パターン② 長期の実務経験+指導監督的実務経験

実務経験でいく場合は、

  • 一般建設業より長い経験年数

  • さらに「指導監督的立場」での経験(主任技術者等)が必要

といった条件が加わり、
中小の建設会社がいきなり特定を目指すには結構大変な設計になっています。


5.「専任性」の要件 ― ここをナメるとアウト

技術要件をクリアしても、
専任性(常勤要件)を満たせていないと専任技術者にはなれません。

専任技術者の専任性とは?

ざっくり言うと──

  • 許可を受ける営業所に、常勤で勤務していること

  • その営業所以外の会社に、常勤で就職していないこと

  • 他の営業所の専任技術者や、他社の経営業務の管理責任者と兼任していないこと(例外あり)

といった条件です。

よくあるNGパターン

  • 別会社でフルタイム勤務している人を、「名義だけ専技」にしている

  • 実際は現場に出っぱなしで、事務所にはほぼいない

  • 社会保険・給与台帳上、別会社の社員になっている

こういうケースは、調査が入ると「専任性なし」と判断されるリスクがあります。


6.新宿区でありがちな「専任技術者のつまずきポイント」

新宿区・23区エリアの相談を受けていて、
専任技術者まわりでよく引っかかるポイントを、先生向けにざっと共有しておきます。

ポイント① 個人事業から法人化したときの「経験の扱い」

  • 個人事業のときにやっていた工事

  • 法人にしたあとの工事

これらを通算して実務経験にできるかどうかは、
名義・契約書・請求書の名あてなどの整合性が大事です。

雑な名義運用をしていると、経験年数にカウントしてもらえないこともあります。

ポイント② 一人親方の「実務経験の証明」が甘い

  • 工事契約書がほとんどない

  • 口頭受注・現金決済が多い

  • 写真はあるけど、工事名・発注者が分からない

こういう状態だと、
10年やっていても証明できずにアウトということが普通に起きます。

このあたりは、早めに

  • 請負契約書の型

  • 見積書・請求書のフォーマット

  • 現場写真の整理ルール

を整えておかないと、数年後に建設業許可・専任技術者でつまずきます。

ポイント③ 専任技術者が退職したのに「変更届」を出していない

  • 専任技術者だった社員が退職した

  • 代わりの専任技術者を置いていない

  • なのに変更届も出さず、そのまま放置

こういうケースもよく見かけます。

専任技術者がいなくなった状態で工事を続けると、
実質的に「許可要件を欠いた状態」になり、
最悪の場合、指示処分や許可取消の対象になる可能性もあります。


7.新宿区で建設業許可・専任技術者の相談をするときのポイント

新宿区・都心部だと、

  • 小規模な建設会社・リフォーム業者

  • 一人親方からの法人化

  • IT・不動産会社が新たに建設業参入

など、事業形態が多様で、専任技術者の組み立てがひとクセある案件が多い印象です。

こういうときに行政書士がやるのは、

  1. 社長・一人親方のこれまでのキャリアをヒアリング

  2. 「資格で行けるか」「実務経験で積み上げるか」を整理

  3. 足りない部分をどう補うか(人を採用する・業種を変える等)を一緒に設計

  4. 証拠資料を“審査する側の目線”で揃えていく

という作業です。


8.まとめ:専任技術者は「技術担当役員」くらいの重さで考える

最後に、要点だけサクッと。

  • 専任技術者(専技)は、営業所ごとの技術責任者

  • 要件は

  • 資格 または 実務経験(技術要件)

  • 営業所への常勤(専任性)
    の両方

  • 一般建設業より、特定建設業の方が要件は厳しい

  • 実務経験で取る場合は、証明資料の準備が最大のネック

  • 名義貸し・ダブルワークは、専任性NGでリスク大

専任技術者は、
会社の技術力と信用を支える“屋台骨”みたいなポジションです。

「うちの会社の場合、誰を専任技術者にするのが一番いい?」
「一人親方だけど、数年後に許可&専任技術者を目指せる?」

こういう相談をしたくなったら、行政書士に相談をして、
一度じっくりキャリアの棚卸しから始めるのがおすすめです。

サービスページはこちら

コラムを書いた人

篠原 博之

行政書士・AFP
行政書士しのはら事務所 代表

個人税理士事務所・中小企業の総務部長・税理士法人のIT担当の経験を経て独立
バックオフィスのDXに注力している。
登録番号:第24080248号|東京都行政書士会 新宿支部所属

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