「歌舞伎町や高田馬場で、一晩中遊べる隠れ家的なダーツバーを開きたい」 「カウンター数席と、ダーツが1台あるだけの小さなバーをやりたい」新宿エリアでそう考えて物件を探しているオーナー様。 その物件、今のままだと「深夜0時」に閉店しなければならなくなるかもしれません。「たかがダーツ1台で大げさな」と思われるかもしれませんが、実はダーツマシンは、法律上「ゲームセンター」と同じ扱いを受ける可能性があるのです。特に新宿区(新宿警察署・牛込警察署・四谷警察署など)管内は、日本で最も風営法の取り締まりが活発なエリアの一つです。「知らなかった」では済まされません。この記事では、新宿でダーツバーを開業する際に必須となる「風営法の壁」と、堂々と朝まで営業するための「10%ルール」について、数多くの申請を手掛ける行政書士が解説します。なぜ?ダーツを置くと「朝まで営業」できなくなる理由通常、飲食店が朝までお酒を出すには「深夜酒類提供飲食店営業」という届出を出します。 しかし、ここにダーツマシン(デジタルダーツ)を設置すると、話が変わります。風俗営業法(風営法)では、ダーツマシンも「遊技設備」とみなされ、原則として「5号営業(ゲームセンター等)」の許可が必要になります。この「5号営業」の許可を取ると、最大のデメリットが発生します。 「深夜営業(午前0時〜午前6時)が禁止される」のです。つまり、「許可を取ってゲーム機を置くなら夜12時に閉店しろ」というのが法律の原則です。これでは「始発まで飲めるダーツバー」は実現できません。解決策はこれだけ!通称「10%ルール」では、なぜ世の中には朝までやっているダーツバーがあるのでしょうか? それらは、以下の「例外規定(10%ルール)」をクリアして、「これはゲームセンター(風俗営業)ではありません」と認めさせているからです。【10%ルールとは】 客室の床面積に対して、遊技設備(ダーツ等)の設置面積が「10%以下」であれば、風俗営業の許可は不要。この条件さえクリアできれば、通常のバーと同じように「深夜酒類提供飲食店営業」の届出だけで、朝までの営業が可能になります。【要注意】ダーツ特有の「面積計算」の落とし穴「ウチは小さな店だから、ダーツ1台くらいなら10%以下になるだろう」 そう直感で判断するのは非常に危険です。ダーツバーには特有の計算の罠があります。1. 分母(客室面積)は思ったより狭くなる「10%」の分母となる面積は、契約上の坪数ではありません。 厨房、トイレ、バックヤード、通路、さらには「カウンターの内側」も除外されます。 新宿の雑居ビルにあるような10坪〜15坪のテナントの場合、実際に「客室」としてカウントできる面積はかなり小さくなります。2. 分子(設置面積)は「マシン本体」だけではないここが最大の落とし穴です。 警察署の担当者は、ダーツマシンのサイズだけでなく、「プレイヤーがプレイするために占有するスペース」も含めて計算します。マシン本体の面積スローライン(投げる位置)までの空間ダーツを抜きに行くための通路幅これら全てを足すと、ダーツ1台あたりに必要な「設置面積」は、カタログスペックよりも遥かに大きくなります。 その結果、「計算してみたら11%だった…」となり、深夜営業ができなくなるケースが後を絶ちません。もう一つの罠:「スタッフが対戦」すると別許可が必要!?10%ルールをクリアしても、営業スタイルによっては別の許可が必要になります。 それが「特定遊興飲食店営業」です。もし深夜に、以下のようなサービスを行う場合は注意が必要です。スタッフがお客様とダーツで対戦し、場を盛り上げるお店主催で深夜にダーツ大会を開く負けた人にテキーラを振る舞うなどの演出をするこれらは「遊興(遊び興じさせる行為)」にあたり、通常のBarの届出だけでは違法になる可能性があります。 新宿エリアでは、こうした「接客の実態」についても厳しくチェックされる傾向にあります。まとめ:新宿でのダーツバー開業は、契約前にご相談を新宿・歌舞伎町・高田馬場エリアは物件の競争率も高く、即決を求められることが多いですが、ハンコを押す前に一呼吸置いてください。「この広さでダーツを置いても、本当に10%以下に収まるか?」これを正確に図面でシミュレーションできるのは、風営法専門の行政書士だけです。行政書士しのはら事務所では、新宿エリアを中心に数多くの飲食店・風営法許可をサポートしています。 内装工事が始まってから「深夜営業できない!」と焦る前に、まずは当事務所へご相談ください。正確な測量と図面作成で、貴店の「朝までの適法営業」を全力でサポートいたします。