【起業家必見】合同会社(LLC)とは?株式会社との違いやメリット・デメリットを徹底解説!
会社設立
公開日:2026/6/19
更新日:2026/6/22
近年、新しく会社を設立する際、「合同会社(LLC)」という選択肢を選ぶ方が非常に増えています。誰もが知る外資系の大企業や、有名なインターネットサービスを運営する国内企業の中にも、あえて合同会社という形態をとっているケースが少なくありません。
「株式会社と何が違うの?」「自分はどちらで設立すべき?」と悩まれている起業家や個人事業主の方に向けて、今回は合同会社の仕組みや株式会社との違い、メリット・デメリットを、法務のプロである行政書士が分かりやすく解説します。
1. 合同会社(LLC)とは?
合同会社(LLC=Limited Liability Company)とは、2006年の会社法改正によって新しく誕生した会社形態です。
最大の特長は、「出資者(お金を出す人)」と「経営者(実務を行う人)」が同一であるという点です。株式会社のように「株主(オーナー)」と「取締役(経営者)」が分かれておらず、出資したメンバー全員が会社の経営権を持つ、シンプルで一体感のある組織形態となっています。
2. 【一目でわかる】合同会社と株式会社の違い
会社を設立する際、多くの方が「株式会社」と「合同会社」のどちらにするかで迷われます。主要な項目の違いを表にまとめました。
項目 | 合同会社(LLC) | 株式会社 |
設立費用(法定費用) | 約6万円〜 (登録免許税6万円) | 約20万円〜 (登録免許税15万円+定款認証代など) |
経営者と出資者の関係 | 一致する(出資者=経営者) | 分離できる(株主と経営者を分けられる) |
利益や権限の配分 | 自由に決められる(定款で設定) | 出資比率(株式の数)に比例する |
決算公告の義務 | なし | あり(毎年官報などに掲載が必要) |
役員の任期 | なし(原則として期限なし) | あり(最長10年、定期的な更新手続きが必要) |
上場(株式公開) | できない | できる |
3. 合同会社を選ぶ4つのメリット
合同会社には、初期費用を抑えられること以外にも、経営上の自由度が高いという大きなメリットがあります。
① 設立費用(初期費用)を大幅に抑えられる
会社を設立する際、国に支払う税金(登録免許税)が株式会社は最低15万円かかりますが、合同会社は最低6万円です。また、公証役場での「定款認証」の手続き(約3万〜5万円)も不要なため、初期費用を10万円以上安く抑えることができます。
② 意思決定がスピーディーで、利益の配分も自由
合同会社では、出資者全員の合意で迅速に物事を決定できます。
さらに、株式会社のように「多く出資した人が偉い(配当が多い)」というルールではなく、「出資額は少ないが、高い技術やノウハウを提供してくれる人に利益を多く配分する」といった柔軟な設定が可能です。
③ ランニングコストと事務負担が少ない
株式会社に義務付けられている毎年の「決算公告(業績の公開)」が、合同会社には不要です。これにより、掲載費用(毎年数万円〜)を節約できます。
また、役員の任期に制限がないため、数年ごとに発生する「役員変更登記」の手続きや登録免許税(1万円〜3万円)もかかりません。
④ 出資者は全員「有限責任」
万が一、会社が倒産するような事態になっても、出資者は「自分が最初に出資した金額」までしか責任を負いません。個人資産を投げ打って会社の借金を返済する必要がないため、個人事業主(無限責任)に比べてリスクを限定できます。
4. 知っておくべき合同会社のデメリット(注意点)
魅力の多い合同会社ですが、ビジネスの目的によっては不向きな場合もあります。
① 株式会社に比べると、まだ認知度が低い
「合同会社」という言葉自体の認知度は上がってきていますが、一般消費者や一部の古い慣習が残る業界では、「聞いたことがない」「本当に信頼できる会社なのか?」と不安を持たれるケースが少なからずあります。
特に、BtoB(法人相手)の取引や、優秀な人材の採用活動において、株式会社の方が有利に働く傾向があります。
② 資金調達の手段が限定される
合同会社は「株式」を発行できないため、ベンチャーキャピタル(VC)から出資を受けたり、将来的に株式上場(IPO)をして莫大な資金を集めたりすることはできません。資金調達は主に「自己資金」か「銀行などからの融資」に限られます。
③ 人間関係のトラブルが泥沼化しやすい
出資者全員が対等な権限を持つため、経営方針などで意見が対立した際、決定権の割合で解決することが難しく、経営がデッドロック(膠着状態)に陥ってしまうリスクがあります。複数人で出資する場合は、事前の取り決めが極めて重要です。
5. 【重要】設立費用をさらに抑える「電子定款」とは?
合同会社の設立を検討する際、ぜひ知っておいていただきたいのが「電子定款」の存在です。
会社を設立するには、会社のルールブックである「定款(ていかん)」を作成する必要があります。この定款を自分で「紙」で作成した場合、収入印紙代として4万円を国に納めなければなりません。
しかし、定款をPDFなどの「電子データ(電子定款)」で作成すると、この印紙代4万円が非課税(0円)になります。
「じゃあ自分で電子定款を作ればいいのでは?」と思われるかもしれませんが、電子定款を自分で作成するためには、専用のICカードリーダーやマイナンバーカード、電子署名用の専用ソフトウェア(購入に数万円かかることも)を揃える必要があり、かえって費用と手間がかかってしまうケースがほとんどです。
まとめ:合同会社設立・電子定款作成はプロにお任せください!
合同会社は、「コストパフォーマンス」と「経営の自由度」において非常に優れた選択肢です。しかし、将来のトラブルを防ぐためには、インターネット上の雛形をそのまま使うのではなく、実情に合ったしっかりとした定款を作成することが不可欠です。
当事務所に合同会社設立(電子定款作成)をご依頼いただければ、以下のメリットがあります。
印紙代4万円を確実に節約できる(専用機器を揃える手間も不要です)
お客様のビジネスモデルに合わせた、法的に不備のない最適な定款を作成できる
煩雑な書類作成の時間を削り、本来の起業準備に専念できる
「自分のビジネスにはどちらの法人形態が合っているだろう?」「少しでも初期費用を抑えて設立したい」とお考えの方は、ぜひ一度、当事務所へお気軽にご相談ください。お客様の新たなスタートを、法務の専門家として全力でサポートいたします。
この記事を書いた人
篠原 博之
行政書士・AFP
行政書士しのはら事務所 代表
個人税理士事務所・中小企業の総務部長・税理士法人のIT担当の経験を経て独立
バックオフィスのDXに注力している。
登録番号:第2408248号|東京都行政書士会 新宿支部所属
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