初めての外国人採用と就労ビザ完全ガイド 2026
外国人ビザ申請(在留資格)
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「外国人を採用したいけれど、どのビザが必要なのかわからない」
「内定を出してからビザが取れないと困る」
「本人に申請を任せても大丈夫?」
初めて外国人を採用する企業では、このような不安を抱える経営者・人事担当者の方も多いのではないでしょうか。
外国人採用では、日本人を採用するときの通常の採用手続に加えて、採用予定者が予定している仕事を行うことのできる在留資格を持っているかを確認することが重要です。
特に、技術・人文知識・国際業務(いわゆる「技人国」)などの就労資格では、本人の学歴・職歴だけでなく、採用後に担当する仕事内容なども審査の対象になります。
この記事では、初めて外国人を採用する中小企業の経営者・人事担当者に向けて、就労ビザの種類、採用前の確認事項、申請の流れ、企業が準備する書類、外国人雇用のビザ申請代行を利用する場合のポイントまで、2026年の制度を踏まえて解説します。
- 外国人を採用するときは「採用前」の確認が重要
- 外国人採用でよく利用される就労ビザ
- 技術・人文知識・国際業務
- 特定技能
- 高度専門職
- 企業内転勤
- 採用する外国人によって必要な手続は違う
- ケース1|海外にいる外国人を採用する
- ケース2|日本にいる留学生を新卒採用する
- ケース3|すでに日本企業で働いている外国人を中途採用する
- ケース4|永住者・日本人の配偶者等・定住者などを採用する
- 初めての外国人採用で企業が確認する5つのポイント
- 1.在留カードを確認する
- 2.学歴・職歴を確認する
- 3.採用後の仕事内容を具体化する
- 4.給与・労働条件を確認する
- 5.入社予定日から逆算して申請する
- 技術者を採用するときに注意したいポイント
- 企業が準備する主な書類
- 外国人雇用のビザ申請は自社でできる?
- 外国人雇用のビザ申請代行を選ぶポイント
- 就労ビザの申請だけでなく採用前から相談できるか
- 技術者の在留資格申請に対応しているか
- 追加資料への対応が含まれているか
- 採用後の更新・変更にも対応できるか
- 外国人採用から入社までの基本的な流れ
- STEP1 採用候補者を決める
- STEP2 在留資格を確認する
- STEP3 雇用条件・仕事内容を確定する
- STEP4 必要書類を準備して申請する
- STEP5 許可後に入社する
- STEP6 入社後も在留期限を管理する
- 外国人採用でよくある失敗
- 内定を出してから在留資格を確認した
- 「技人国なら何でもできる」と考えていた
- 外国人本人に手続をすべて任せていた
- 在留期限を管理していなかった
- よくある質問
- Q.外国人を採用するとき、最初に何を確認すればいいですか?
- Q.留学生に内定を出しても大丈夫ですか?
- Q.すでに技人国を持っている外国人なら、そのまま採用できますか?
- Q.外国人本人にビザ申請をしてもらっても大丈夫ですか?
- Q.行政書士にはいつ相談するのがいいですか?
- まとめ|外国人採用は「採用前の在留資格確認」から始める
外国人を採用するときは「採用前」の確認が重要
外国人採用で最初に知っておきたいのは、外国人であれば誰でも自由に日本で働けるわけではないということです。
日本に在留する外国人にはそれぞれ在留資格があり、在留資格によって日本で行うことのできる活動が異なります。
たとえば「技術・人文知識・国際業務」で在留する外国人は、その在留資格で認められた専門的な業務に従事する必要があります。
一方、「永住者」「日本人の配偶者等」「定住者」など、就労活動について原則として大きな制限のない在留資格もあります。
そのため、外国人を採用するときは、
①現在の在留資格 → ②本人の学歴・職歴 → ③採用後の仕事内容
の順番で確認することが重要です。
「優秀な人材なのでまず内定を出して、ビザは後から考えよう」という進め方をすると、採用後になって予定していた仕事では在留資格の要件を満たさないことが判明する可能性があります。
外国人採用でよく利用される就労ビザ
一般的に「就労ビザ」という言葉が使われますが、正式には「就労ビザ」という一つの在留資格が存在するわけではありません。
日本で行う活動に応じて複数の在留資格があります。
初めて外国人を採用する企業では、特に次の在留資格を知っておくとよいでしょう。
技術・人文知識・国際業務
企業による外国人採用で代表的な在留資格です。
対象となる仕事には、たとえば、
ITエンジニア
機械・電気等の技術者
設計
CAD
建築・土木関係の技術職
経理・財務
マーケティング
貿易業務
通訳・翻訳
などがあります。
ただし、職種名だけで判断できるわけではありません。
本人の学歴・職歴と実際に担当する仕事内容などを確認し、在留資格の要件を満たしているかを判断する必要があります。
特定技能
特定技能は、人材確保が困難な特定産業分野において外国人材を受け入れるための在留資格です。
技術・人文知識・国際業務とは対象となる業務や要件が異なり、特定技能1号では原則として技能水準や日本語能力について一定の要件があります。
また、特定技能1号外国人を雇用する場合には、受入れ企業側にもさまざまな要件があり、外国人に対する支援についても検討する必要があります。
「技人国と特定技能のどちらなのか」は、単純に本人の希望で決めるものではなく、実際に担当してもらう仕事を基準に検討することが重要です。
高度専門職
高度な専門的能力を持つ外国人については「高度専門職」に該当する場合があります。
学歴、職歴、年収などをポイント化し、一定の基準を満たした外国人には、在留期間や永住許可要件などについて優遇措置があります。
技術者や専門職を採用する企業では、技術・人文知識・国際業務だけでなく、高度専門職に該当しないか確認しておくとよいでしょう。
企業内転勤
海外にある本店・支店・関連会社等から日本の事業所へ外国人社員を転勤させる場合には、「企業内転勤」に該当する可能性があります。
海外拠点を持つ企業やグループ会社間で人材を異動させる場合に検討する在留資格です。
採用する外国人によって必要な手続は違う
外国人採用では、「どこにいる外国人を採用するのか」によって必要な手続が変わります。
ケース1|海外にいる外国人を採用する
海外在住の外国人を日本へ呼び寄せて採用する場合、一般的には「在留資格認定証明書交付申請」を行います。
認定証明書が交付された後、外国人本人が海外の日本大使館・領事館等で査証(ビザ)の手続を行い、日本へ入国するという流れになります。
この場合、採用から実際の入社まで一定の期間が必要になるため、余裕を持った採用スケジュールを組むことが重要です。
ケース2|日本にいる留学生を新卒採用する
「留学」の在留資格で日本にいる外国人を卒業後に正社員として採用する場合、原則として就労可能な在留資格への変更が必要です。
たとえば、大学を卒業した留学生をITエンジニアとして採用する場合には、「留学」から「技術・人文知識・国際業務」への在留資格変更許可申請を検討します。
卒業して入社するまでのスケジュールを考え、早めに準備することが重要です。
ケース3|すでに日本企業で働いている外国人を中途採用する
すでに就労資格を持っている外国人を中途採用する場合、必ずしも在留資格変更許可申請が必要になるわけではありません。
現在の在留資格で、転職後に予定している仕事を行うことができる場合があります。
ただし、
「現在、技術・人文知識・国際業務だから、そのまま採用して大丈夫」
とは限りません。
前職と転職後の仕事内容が異なる場合などには、新しい仕事内容が現在の在留資格に該当するかを確認する必要があります。
必要に応じて「就労資格証明書」を取得して、転職後の活動が現在の在留資格に該当するか確認する方法もあります。
ケース4|永住者・日本人の配偶者等・定住者などを採用する
身分・地位に基づく在留資格については、原則として就労できる職種について大きな制限がありません。
そのため「技術・人文知識・国際業務」のように、学歴と仕事内容の関連性を審査する仕組みとは異なります。
ただし、採用時には在留カードを確認し、在留資格や在留期間などを正確に確認しましょう。
初めての外国人採用で企業が確認する5つのポイント
1.在留カードを確認する
日本に在留している外国人を採用する場合は、まず在留カードを確認します。
主に、
在留資格
在留期間・満了日
就労制限の有無
資格外活動許可
などを確認します。
在留カードを単にコピーして保管するだけではなく、その外国人が予定している仕事を実際に行えるのかまで確認することが重要です。
2.学歴・職歴を確認する
技術・人文知識・国際業務では、本人の学歴や職歴が重要になります。
大学・専門学校等で何を学んだのか、これまでどのような仕事をしてきたのかを確認します。
特に技術者を採用する場合には、
専攻内容と採用後の仕事内容との関係
を確認しましょう。
「大学を卒業しているから大丈夫」と一律に判断することはできません。
3.採用後の仕事内容を具体化する
就労ビザ申請では、求人票に記載した「エンジニア」「営業」「総合職」などの職種名だけでは、実際の活動内容が十分にわからない場合があります。
たとえば建設会社が外国人を「技術者」として採用する場合でも、
CADによる図面作成
設計
積算
施工管理
技術資料作成
など、実際に担当する業務を具体的に整理することが重要です。
特に「技術・人文知識・国際業務」で申請する場合は、専門的・技術的業務として説明できる仕事内容になっているかを採用前に確認しましょう。
4.給与・労働条件を確認する
外国人だからという理由で、日本人と比較して不当に低い給与を設定してよいわけではありません。
在留資格によっては報酬に関する基準も定められています。
雇用契約書・労働条件通知書を作成する際には、
給与
勤務時間
勤務場所
職務内容
契約期間
などを明確にしておきましょう。
5.入社予定日から逆算して申請する
外国人採用では、「内定日=入社できる日」ではありません。
在留資格の変更や認定が必要な場合には、原則として必要な許可等を得てから対象となる活動を開始します。
そのため、
採用決定 → 書類準備 → 申請 → 審査 → 許可 → 入社
という期間を考えて採用スケジュールを組む必要があります。
特に海外から外国人を呼び寄せる場合や、新卒留学生を採用する場合は早めに準備しましょう。
技術者を採用するときに注意したいポイント
IT、建設、製造業などで外国人技術者を採用する企業では、「技術・人文知識・国際業務」を利用するケースが多くあります。
ここで重要なのが、
「外国人技術者として採用する」という名称ではなく、実際に何をしてもらうのか
です。
たとえば建設会社の場合、
「施工管理として採用する予定だったが、入社後しばらくは現場作業を中心に担当してもらう」
といったケースでは慎重な検討が必要です。
研修として現場に入る場合でも、その期間、内容、必要性などを含めて確認する必要があります。
外国人技術者を採用するときは、求人を出す段階から仕事内容を具体化しておくと、採用後の在留資格申請も進めやすくなります。
企業が準備する主な書類
必要書類は在留資格や申請内容、会社の状況などによって異なりますが、企業側では一般的に次のような資料を準備します。
雇用契約書・労働条件通知書
会社の登記事項証明書
会社案内・ホームページ等
決算関係資料
法定調書関係資料
採用予定者の仕事内容がわかる資料
必要に応じて採用理由・業務内容等を説明する資料
一方、外国人本人については、
パスポート
在留カード
履歴書
卒業証明書
成績証明書
職歴を証明する資料
などを確認することがあります。
ただし、最初からすべての書類を集める必要はありません。
申請の種類や企業の状況によって提出書類が異なるため、必要な書類を確認してから準備する方が効率的です。
外国人雇用のビザ申請は自社でできる?
外国人本人が在留資格の申請を行うことは可能です。
また、一定の要件を満たした所属機関の職員が申請取次を行える場合もあります。
そのため、必ず行政書士へ依頼しなければ外国人を採用できないわけではありません。
一方、初めて外国人を採用する企業では、
「どの在留資格を選べばよいかわからない」
「学歴と仕事内容が合っているかわからない」
「どの資料を提出すればよいかわからない」
といった、申請書を作る前の判断で悩むことが少なくありません。
この部分に不安がある場合は、外国人雇用のビザ申請代行を利用するメリットがあります。
外国人雇用のビザ申請代行を選ぶポイント
就労ビザの申請だけでなく採用前から相談できるか
企業にとって重要なのは、「申請書を作ってくれるか」だけではありません。
採用前に、
この候補者を採用できるか
予定している仕事で在留資格を取得できそうか
どの在留資格を検討すべきか
入社までどの程度の準備が必要か
といった相談ができるかを確認しましょう。
技術者の在留資格申請に対応しているか
技術・人文知識・国際業務では、本人の学歴・職歴と仕事内容などを確認する必要があります。
特にIT・建設・製造業などの技術者では、仕事内容を理解したうえで申請内容を整理することが重要です。
企業向けビザ相談を利用する場合は、こうした就労系在留資格を取り扱っているか確認するとよいでしょう。
追加資料への対応が含まれているか
申請後、出入国在留管理庁から追加資料の提出を求められる場合があります。
申請代行を依頼する場合は、
追加資料への対応が料金に含まれているのか
を事前に確認しておくと安心です。
採用後の更新・変更にも対応できるか
外国人雇用は、最初の在留資格が許可されたら終わりではありません。
採用後には、
在留期間の更新
配置転換
転勤
職務内容の変更
転職・退職
在留資格の変更
などが発生することがあります。
外国人社員が増えていく企業では、申請ごとに相談するだけでなく、継続的に相談できる体制を作ることも検討するとよいでしょう。
外国人採用から入社までの基本的な流れ
初めて外国人を採用する企業では、次のような順番で進めるとわかりやすいでしょう。
STEP1 採用候補者を決める
履歴書、学歴、職歴、現在の在留資格などを確認します。
STEP2 在留資格を確認する
採用後の仕事内容と本人の経歴を照らし合わせ、必要な在留資格を検討します。
STEP3 雇用条件・仕事内容を確定する
給与、勤務場所、職務内容、入社予定日などを決定します。
STEP4 必要書類を準備して申請する
外国人本人と企業それぞれの必要書類を準備し、在留資格認定証明書交付申請や在留資格変更許可申請などを行います。
STEP5 許可後に入社する
必要な在留資格の許可等を確認して、対象となる業務を開始します。
STEP6 入社後も在留期限を管理する
在留カードの有効期限を管理し、更新が必要な時期を把握しておきます。
外国人採用でよくある失敗
初めて外国人を採用するときには、次のようなケースに注意しましょう。
内定を出してから在留資格を確認した
採用したい人材が見つかっても、予定している仕事が本人の在留資格や経歴と合わないことがあります。
できれば内定前または採用条件を確定する前に確認しましょう。
「技人国なら何でもできる」と考えていた
技術・人文知識・国際業務は、あらゆる仕事を自由にできる在留資格ではありません。
実際の仕事内容を確認する必要があります。
外国人本人に手続をすべて任せていた
本人申請自体に問題があるわけではありません。
しかし、企業側が仕事内容や申請内容を把握していないと、申請書と実際の雇用条件との間に食い違いが生じる可能性があります。
企業側も申請内容を確認しましょう。
在留期限を管理していなかった
採用後は在留カードの期限を管理し、余裕を持って更新準備を始めることが重要です。
よくある質問
Q.外国人を採用するとき、最初に何を確認すればいいですか?
日本にいる外国人であれば、まず在留カードを確認しましょう。
そのうえで、現在の在留資格、在留期限、採用後の仕事内容、本人の学歴・職歴などを確認します。
海外在住者の場合は、学歴・職歴と予定している仕事内容から、取得する在留資格を検討します。
Q.留学生に内定を出しても大丈夫ですか?
内定を出すこと自体は可能ですが、卒業後に予定している仕事を行うための在留資格への変更が必要になるケースがあります。
採用予定者の専攻と仕事内容などを事前に確認しておくことをおすすめします。
Q.すでに技人国を持っている外国人なら、そのまま採用できますか?
必ずしもそうとは限りません。
転職後の仕事内容が現在の在留資格に該当するかを確認する必要があります。
場合によっては就労資格証明書の取得を検討することもあります。
Q.外国人本人にビザ申請をしてもらっても大丈夫ですか?
本人が申請することは可能です。
ただし、企業側が作成・準備する資料もあるため、申請内容と実際の雇用条件に食い違いがないよう、企業側でも内容を確認することをおすすめします。
Q.行政書士にはいつ相談するのがいいですか?
できれば、採用する外国人と仕事内容が具体的になった段階です。
内定後でも相談できますが、採用前に在留資格を確認することで「採用を決めたのに予定していた仕事では在留資格の取得が難しい」といったリスクを減らすことができます。
まとめ|外国人採用は「採用前の在留資格確認」から始める
初めて外国人を採用する企業にとって、就労ビザの手続は複雑に感じるかもしれません。
しかし、最初に確認するポイントはシンプルです。
「この外国人が、この会社で、この仕事をするためには、どの在留資格が必要なのか」
まずここを確認します。
そのうえで、本人の学歴・職歴、仕事内容、雇用条件などを整理して申請を進めることが重要です。
行政書士しのはら事務所では、外国人を初めて採用する企業からの在留資格相談・申請代行に対応しています。
「採用したい外国人がいるが、ビザが取れるかわからない」
「留学生を新卒採用したい」
「外国人技術者を採用したい」
「すでに技人国を持っている人を中途採用して大丈夫?」
といった採用前の段階からご相談いただけます。
外国人採用を決めてから在留資格の問題が判明することを避けるためにも、採用候補者と担当予定業務が決まった段階でお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
篠原 博之
行政書士・AFP
行政書士しのはら事務所 代表
個人税理士事務所・中小企業の総務部長・税理士法人のIT担当の経験を経て独立
バックオフィスのDXに注力している。
登録番号:第24080248号|東京都行政書士会 新宿支部所属
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